三重県伊勢市出身。三重県立伊勢高等学校を経て、東京藝術大学器楽科に進む。同大学院修了、1974年クロイツァー賞受賞。1975年9月オーストリア政府給費留学生としてウィーンに留学。1979年ウィーン音楽大学卒業。1980年12月帰国後はリサイタルを中心に演奏活動を行う。オーケストラとの共演も、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、名古屋フィルハーモニー管弦楽団、伊勢フィルハーモニー管弦楽団等があり、室内楽やドイツリートの伴奏などにも意欲的に取り組んでいる。1985年バッハ生誕300年記念リサイタルをはじめ、古典調律によるモーツァルトの夕べや、ベートーヴェンリサイタルを開催。ウィーン古典派の伝統を踏まえた解釈や、シューベルトやシューマンのロマン派の魅力を伝えるプログラムで好評を得ている。また、ショパンの作品における主題の統一やリズムの変容、及びフランス近代音楽の技法にも視点を広げ、指導にも取り入れている。近年はベートーヴェンの作品に焦点を絞り、チクルスとして展開しており、変奏曲やフーガを含む総合的な形式として完成されたベートーヴェンのソナタを中心に、時代様式を意識した演奏により好評を博している。コンクールの審査員も数多く務め、後進の指導にも精力的に取り組んでいる。横浜国立大学名誉教授。杉山ムジーク・アカデミー主宰。
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